仏壇に赤旗

 数年ぶりに全県をまわっているため、いく先々で御無音をおわびしている。

 先日、人吉市に行った際、福田栄さんの御仏壇を拝ませていただいた。

 私が前回候補者だった時福田さんは、病身でありながら徒歩で私をつれ回していただいた。地元ではなんといっても福田さんが党の顔であった。

 ご仏壇の前で驚いた。今日の赤旗日刊紙が置いてある。奥さんいわく

「こん人は、どんなお供えもんよりも、これが一番喜んどらす」

 毎朝、お孫さんが「じいちゃん、今日の赤旗ばい」と言って、仏壇まで持っていってくれるそうだ。思わず涙が出てきた。

 日々の赤旗を楽しみにしていた福田さん。読者になってくれていた区長さんから「赤旗ば読まんと、他の新聞がほんなこつば書いとるかどうかわからん」と言われ、とても喜んでいたそうだ。

 福田さんはじめ、不屈に奮闘してきた緒先輩が築いてきた赤旗と党の峰を受け継ぎ、さらに新たな高みをめざして頑張りたいものだ。

 福田さんのことだ。きっと今日も隅から隅まで赤旗紙面に目を通しておられるに違いない。