創造的復興が聞いてあきれる
本日、県議会で財政問題に関して質疑を行いました。熊本地震による影響で県も市町村も財政不安が広がり、積極的な復興支援策が打てなくなっているのではないかという問題意識に基づき、特措法に事実上背を向けた知事の姿勢に疑問を呈する内容です。興味ある方は「日本共産党 山本のぶひろ」をご覧ください。
ところで、写真は甲佐町の田口橋です。地震によって現在は通行止め。上部工を拡幅して復旧させるとの計画を聞き、地元の皆さんも「これで長年の懸案であった子どもの通学の安全が図られる」と喜ばれ、修復工事の完成が待ち望まれていたのでした。
ところが先日、改修計画の地元説明会に参加した地元の佐野安春町議から「県はふざけとる!頭にきた}怒りに満ちた電話。聞くと、せっかくの改修なのに歩道が設けられていないとのこと。えっ?なんで?
県担当課に聞いてみました。要するに原状回復が原則の災害復旧事業のしばりで改良には制約があるとのお話。なんじゃそりゃあ! 知事がうたう創造的復興が聞いてあきれるぞ!
県道高森線の4車線化計画では、県はノリノリで歩道、自転車道、停車帯、植樹帯で合計14メートルもの幅員が確保されているというのに(そんなに必要か?)、歩行者や通学児童の安全にと待ち望まれていた歩道の設置さえもできないというのか? と私も怒り心頭。
県担当課に来ていただいて説明をお聞きしましたが、担当課の方も「何とかならないかとは思ったのですが・・・」と無念の表情を浮かべながら、どうにか安全が図られるような手立てを考えてみたいとのことでありました。ぜひ頑張ってください!
やはり制度の制約、財政の制約には問題が多い。
湧心館通信制過程の卒業式
5日、湧心館高校通信制過程の卒業式があり、来賓として出席させていただきました。
卒業生の皆さんご入場。様々な髪の色、思い思いの服装。そして年代もさまざま。私よりも年配だと見受けられる方もちらほら。もう私は涙腺ウルウル。ああ泣きそう。だけど来賓席に座っているオヤジが泣いているのも恥ずかしいので懸命にこらえたのでした。おそらくは卒業生のお一人お一人それぞれがさまざまな困難を抱えながら頑張って今日を迎えられたことでしょう。困難と立ち向かい、仲間と励ましあい、晴れて今日、卒業の日を迎えられた皆さん、本当におめでとうございます。こんな素晴らしい門出の式に立ち会う事ができて私もとても晴れやかな気持ちになりました。ありがとうございました。県教育長の宮尾千加子さんも新聞紙面に定時制・通信制の生徒たちにエールを送る一文を書いていらっしゃいましたが、改めて定時制や通信制等就学の機会が提供されている事の大切さを実感するしだいです。
さて、午後からは防災服に着替え、今なお地震と豪雨災害の爪あとが残る甲佐町の災害現場を、地元の佐野安春町議と一緒に調査に行きました。
三ヶ所ほどでお話を聞かせていただいたのですが、一ヶ所は砂防ダム付近に流木が押し寄せて川の流れが変わり、今度雨が降れば住家に被害が及ぶのではないかと心配されている場所、一ヶ所は豪雨で水道取水施設が流されてしまったという集落におじゃましました。集落からさらに一キロほど上流に登り、集落の皆さんの手作業によって川から水を引き込む装置を応急的に作っておられましたが、風呂に水をためても濁りのため底が見えない、炊いたご飯が赤くなる、飲み水としては使えないから毎週よその町まで行って水を汲んできている、などのお話を伺いました。「復興は着実にすすんでいる」などと一方では言われますが、地震と豪雨によりうけた被害が一歩も改善せず、今なお飲み水さえ不自由している集落が存在するという現実を私達はしっかり受け止め、取り上げていかなければならないと思いました。
信号機がついた!
水源二丁目交差点に念願の信号機がつきました!
地元の元熊本市議、岩下恵治さんらが中心となって38年前から要望を続けてきたものです。
現場は子どもの通学路でありながら交通量が多い交差点でとても見通しが悪く、衝突事故が絶えない危険な交差点でした。
私も県議になって最初の一般質問でこの問題を取り上げ、県や警察に信号設置を要望するとともに地元小学校などからもご意見を伺ってきました。
2月15日には信号稼動の通電式が現地でおこなわれ、私も参加させていただきましたが、地元の皆さん方がとても喜んでおられる姿を拝見し、とても嬉しく思いました。
この問題に長年取り組んでこられた岩下さんご夫婦、地元の皆さんの要望、そして松岡徹前県議らの取り組みの蓄積が見事に花開いた素晴らしい成果です。
最初の写真は、38年前に岩下さんがこの問題を取り上げた新聞を保存しておられましたので、私たちが警察に要望した際のビラとあわせて撮影したもの。
先日、地元の那須まどか市議と一緒に、岩下さん宅でお手製のピクルスをおいしくいただきながらお祝いをしました。
2月議会報告
24日、建設常任委員会が開催され、県発注の公共工事にかかる不調・不落問題が取り上げられました。
不調とは、応札者がいないために落札者が決まらない事、不落とは、入札価格が予定価格を上回り、落札者が決まらない事です。いま、熊本地震からの復興のために県が公共工事を発注しようとしてもそれを受ける業者が決まらないというケースが増えています。
要因として、現場作業員や下請け業者が確保できないということなどが上げられていましたが、私は特に、下請け業者が仕事を受けたくても受けられない状況が生じている実態について問題提起しました。
下請け業者にたいしての代金支払いが滞っている事例、単価の見直しが下請け業者にまで反映されていない事例などにより、現場で作業する業者が苦難にあえいでいます。
他県からの業者の方にお話を伺う機会がありました。その方は、仕事以外の面でも被災者の皆さんに少しでも役に立ちたいと、ボランティア活動でも貢献しているとのことでした。
その業者の方は元請からの工事代金未払い問題など抱えておられました。「被災者のために少しでも貢献したいと思ってやってきた仲間たちが失望して熊本から引き上げている」とのお話を伺って胸が痛みました。
単価の見直し等が末端の下請け業者への代金にまで反映するよう監督・指導が徹底されなければならないことを強調しました。
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こんにちは。今日から2月県議会が始まりました。
蒲島知事が議案説明を行われましたが、いくつか違和感を感じた点がありました。
先日熊本県に申し入れた「震災からの復興提言」の中でも強調していたことなのですが、いま復興策の方向性について重大な岐路に立っているように思えてなりません。
それは、住民の頭ごなしに進められる開発型復興策が強力に推進される一方、災害弱者といわれるような、弱い立場におかれている方々には支援が届かず放置されてしまうのではないかという問題です。
もちろん、県はそういう立場ではないと言われるのですが、現実には問題が山積しています。議会の中で大いに議論・論戦をしていかねばなりません。
またブログのほうでも報告してまいりたいと思います。