液状化対策の住民説明会

 25日夜、熊本地震で大規模な液状化被害が発生した近見地域において、熊本市が住民説明会を開きましたので私も参加させていただきました。
 会場は予想通り参加者で一杯。市からの説明にたいし、参加された方々からは厳しい意見が続出しました。声をつまらせながら、「もし再建した家がまた沈みこんでしまうようなことになれば、私ら夫婦のような年寄りはどうすればいいのか」との訴えに胸が痛みました。
 確かに、再発予防事業を進める上で、様々簡単にいかない課題が多いことは事実でありましょう。熊本市がご苦労されていることは理解できます。けれども、事業を今後どのように進めていくのか、そのスケジュールを示されたところで、住民の皆さんの不安はちっとも解消されません。なぜなら、皆さんが一番知りたいことは、もといた場所に戻れるのか、家を再建して大丈夫なのか、自己負担はどうなるかなど、「これからどこに向かって足を踏み出したらよいのか」といった先の見通しが見えるようにしてほしい、ということだと思うからです。
 住民の皆さんから吐露される痛切な訴えに対し、行政の側はこの意見にしっかりと向き合い、住民の苦しみを受け止め、そして街づくりや住まい再建への展望・希望を住民と共に見いだすお手伝いをしていくことが切実に求められています。お役所の職員の方々の本来の仕事は、そういうところにあるのではないでしょうか。
 常に住民と向き合うことのできるような職員の配置が必要だと思います。