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金融円滑化法打ち切り問題

 安倍政権は、3月末で金融円滑化法を打ち切ろうとしている。

 同法は、中小企業の資金繰りが悪化した際、借入条件の変更希望に金融機関が応じるよう義務付けたものだ。利用状況は中小企業によるものが343万7155件、債権額にすると95兆7391億円にも上っている。

 リーマン・ショック後、中小企業の資金繰りは大きく悪化した。とりわけ、資本金1000万円未満の小零細企業は05年度以降の6年間で約87%も減少している。

 安倍政権が打ち出している「金融緩和」は、企業が銀行からお金を借りやすくしようと言うものだが、苦境の中にある中小企業にはもはやこれ以上借金を増やせないという状況のところが多い。

 円滑化法を打ち切らず継続させる事は重要だが、それだけでは問題解決しない。静岡大学の鳥畑与一教授は、「円滑化法は業者が経営再建計画を策定する事が条件になっている。これは不況に対する治療方法も持っていないのに、『健康になる計画を作りなさい。計画通り健康にならなかったら病院を出て行ってください』と言っているようなものだ」と述べている。

 同教授は、「ぎりぎりまで柔軟に条件変更に応じる裁量権を、金融機関に与えるべきだ」と主張している。何よりも、実体経済を活性化し、中小零細企業全体を底上げする政策が必要だ、とも。

 こんなときに消費税増税なんてとんでもない事だ。