過去最大級の豪雨災害と、ますだ牧子事務所開き
これは昨日の白川の、渡鹿堰近くの様子です。
近年の豪雨は明らかに、以前と様子が違うと感じていますが、それにしても今回、日本列島を襲った豪雨災害には衝撃を受けています。
被害にあわれた方々に心からのお見舞いを申し上げるとともに、救助・復旧の作業が無事に、迅速に進められていくことを願うばかりです。
かつてゲリラ豪雨という表現がありましたが、ここまで各地で同時多発的に、かつてない規模での豪雨が広域で発生するという現実を目の当たりにすると、もはや災害対応体制も、予算措置も、国や自治体それぞれに抜本的に見直し、従来の発想を超えて本気で強化していかなければならない必要性に迫られていることを痛切に感じます。南海トラフの危険性も考えると、国家をあげて緊急に対策を検討しなければならない課題であろうかと思います。
さて、昨日は県議会議員補欠選挙に向けての益田牧子さんの事務所開きがありました。
自民党の議席が75%を占め、安倍政権になにもモノが言えない県議会。そのおかげで、被災者向け医療費免除制度の打ち切りも、仮設住宅入居継続に条件を設けるというやり方も、東日本震災などかつての大災害時と比較してあまりにも冷たい支援打ち切りが、熊本地震の対応において行われてしまっています。国保・介護保険料の負担増が全国トップの熊本。また子ども医療費助成制度が全国最低の熊本。いわば安倍政権の悪政のしわ寄せが集中して現れているこの熊本で、今回の補選においてさらに、自民党の二議席独占を許してしまってよいでしょうか。
自民党二議席独占を許すのか、それとも市民と野党共同の代表、ますだ牧子さんを押し上げるのか。歴史的な選挙戦は13日告示されます。
泣く子も黙る 熊本県の児童手当差し押さえ
こんなたとえ話ならわかりやすいでしょうか。
借金取りが家にやってきました。
借金取り「おうおう、奥さんよ、旦那の借金、いい加減に返してもらわねえとなあ」
奥さん「お返ししますからもう少し待っていただけませんか」
借金取り「冗談じゃねえぞ。おやっ? なーんだよ、ここに金があるじゃねえかよ」
奥さん「ああ、それはうちの息子の食事代なんです。それだけはご勘弁を」
借金取り「悪いがもらっていくぜ。おう、小僧、俺を恨むんじゃねえぞ。恨むんなら、金を借りても返さねえ、お前の親を恨むんだな。じゃあな」
現実の社会では、こんな悲惨なケースが生まれないように、子どもの養育のために支給される児童手当は差し押さえてはならないことが法律で決まっています。これを、保護者の税金滞納を理由に差し押さえたのが熊本県。手っ取り早く、とりっぱぐれがない口座を狙い撃ちにしたのです。こんなやり方は許すわけにはいきません。
この問題を一般質問で取り上げました。詳細はホームページ「日本共産党 山本のぶひろ」をご覧ください。
立野ダムについての民意は?
20日、「白川の安全と立野ダムを考える流域住民連絡会」や「立野ダムによらない自然と生活を守る会」の方々とともに、立野ダム建設中止を求める署名提出に、「ダムによらない治水・利水を考える県議の会」代表の西県議や「市議の会」の山部ひろし熊本市議とともに私も同席させていただきました。提出された署名数は前回分を合わせると1万人を超えています。
立野ダムは、「あんな危険なところにダムをつくる計画があるなんて知らなかった」という方々が多くおられる中、国交省によって着々と本体着工に向けて準備が進められています。
なぜ、国も県も、私たちが繰り返し求める住民説明会を一度たりとも開こうとしないのか。
まるで、住民に立野ダム建設が周知される前に、急いで既成事実を積み重ねようとしているのではないか、との印象を受けてしまうのは、多分私だけではないでしょう。実際、ダム建設への不安が広がったところでは、あちこちで「立野ダムを考える流域住民の会」の発足が続いているわけですから。
建設推進に固執する方々は「ダム下流の住民が建設を要望している」と吹聴しています。本当の世論がどこにあるのか、しっかり示していかなければなりません。
人吉・胸川 水位下がる
先日からの雨で人吉市の胸川が、氾濫危険水位を超えた、とのニュースに緊張が高まりました。胸川といえば土砂が堆積し、草木が成茂し、豪雨の際に氾濫が心配だということでご相談がありましたので、5月24日、球磨振興局土木部の方々と一緒に現地を調査し、「雨期の前に危険個所の対応を」とお願いしていたところでした。
県河川課から、「大きく成長していた木の除去が完了した」とのご連絡をいただいたのが6月19日。ちょうどその日、胸川の危険水位越えのニュースを耳にしたのでした。
人吉市議の塩見寿子さんに状況を伺ったところ、河川から越水するには至らず、一時避難されていた住民の方々も帰宅され、「大雨の前に改修していただいて本当によかった」と口々に感謝されていたそうです。
関係職員の皆さんの迅速な対応に心から感謝です。
被災者に寄りそった支援とは― 国会調査団とともに
5月2日、仁比そうへい参院議員、田村貴昭衆院議員、真島省三前衆院議員らとともに、熊本地震から二年が経過した被災者の実情について、調査活動をおこないました。
住まい再建、生活再建に今なお苦しんでいる方々の実情は、あまり報道されることはなくなりましたが、相当深刻な状況にあります。一人ひとりの被災者の実情を掌握しうる立場にあるのは行政であり、本来ならばまさに行政が、各々の状況に即した支援のあり方について、当事者に寄りそいながら方策を見出していくことが重要でありましょう。
ただ、現状は残念ながら、住民の安全・健康・福祉の増進に責任を果たすべき自治体が、本来の責任を充分に果たすことができなくなっているように感じます。 だからなおの事、いまも放置されている被災者の皆さんの現実を私たちがつかみ、行政に対応を求めていかなければならないと思います。
調査活動では、熊本市、益城町、南阿蘇村、西原村、甲佐町などを回り、町屋再建の問題、一部損壊への支援、応急・みなし仮設に入居されている被災者の方々との懇談、農地被害、交通インフラ復旧、集落再生、健康不安の問題等について調査、聞き取りをおこないました。山積する課題を実感しました。