立野ダム建設問題で九地整交渉

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 立野ダム建設問題に関わり、「立野ダムによらない自然と生活を守る会」、「立野ダムによらない白川の治水を考える熊本市議の会」、「ダムによらない治水・利水を考える県議の会」の三団体で、国土交通省に対し9回目の公開質問状を提出。 12日に九州地方整備局との交渉がおこなわれ、私も参加しました。
 先の総選挙で野党共同候補として当選(比例)された矢上雅義衆院議員が交渉の場を設定していただき、また、わが党の田村貴昭衆院議員にも同席していただきました。
 もともと、私たちの疑問が晴れるような回答はないだろうし、国交省が態度を改める事もなかろうとは思っておりましたが、いっぽうでは交渉を通じ、住民の安全を確保することについて、ダムにより引き起こされる可能性を国交省が真剣に検討していないという確信はますます膨らみました。
 もしダムが建設されたとして、その後万が一の災害が起こったとしても、事業推進をはかった当事者らの責任はあいまいにされることでしょうが、しかし被害を受ける住民はたまったものではありません。そんな事態にならぬよう、未来の安全を守ることは今の私たちの責任であります。

立野ダム、柱状節理、ジオパーク

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 25日、立野ダム工事にともない柱状節理の一部が破壊される問題で、立野ダムによらない治水を求める県議の会など三団体はこのほど、ダム建設中止を求めるよう要請する文書をユネスコ本部などに送ったことを発表しました。
 会見には西聖一県議、岩中伸司県議らとともに私も参加しました。
 立野峡谷は世界ジオパークが認定した阿蘇ジオパークのみどころのひとつである柱状節理が見事に残されています。長い年月をかけて形成された自然の奇跡的な地質・地形を破壊する権利が国や県にあるのでしょうか。
 ダム以外に住民の安全を守るすべがないわけでは決してありません。むしろダムにより、逆に下流域の住民は危険にさらされることになります。
 近年の異常気象や想定外の豪雨を考えれば、ダムによらない治水、防災策こそ進めるべきであります。とりかえしがつかなくなる前に、県と国交省は冷静さを取り戻せと言いたい。

本日は東京です

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写真はわかりづらいですが、飛行機の窓から見えた富士山です。本日は東京での会議出席のため日帰り上京であります。上空からみると、大地の光景はとても美しいですね。カメラの性能と撮影技術により、美しさをお伝えできずに申し訳ありません。こうした光景を見ると、やはりかけがえのない地球を、美しいまま後世に残していかねばと思います。

益城町の区画整理事業

 20日、益城町の都市計画審議会が、木山地区の区画整理事業案を反対多数で否決しました。
 私は、この問題については益城町も、そして熊本県もずいぶん拙速に事を進めようとしている強引さを感じていました。町民の暮らしを、そして益城町のまちづくりのあり方を大きく左右する重大問題であるだけに、しっかり議論を進めていく事が必要だと思います。
 12月県議会では蒲島知事が、県が事業主体となって取り組むことを表明し、用地の先行取得のための予算7億3千万円余が提案されました。私はこの予算計上について反対討論をおこないました(討論の詳細はHP「日本共産党 山本のぶひろ」をご覧ください)。 概要は、県の役割は町民・町が決めたことを支援する役回りに徹することが大事であるということ。そして、区画整理事業は全国的に見ても行き詰まっている事例が少なくないこと。県や町は「スピードが大事」と言うが、早く事業を「スタート」させるのが大事なのではなく、早く「ゴール」することが大事なのであって、ゴールは何かと言えば「益城町の復興」という大目標であること。ボタンを掛け違えたまま拙速にことを進めると、町の中に分断、対立、禍根を残す事になりかねない事などを力説しました。
 審議会の否決により、この先どうなるのかと不安を高めておられる住民の方々もおられる事と思います。地元の住民の中から、「区画整理によらない別の道がある」と、まちづくりのすすめ方を提案される動きも始まっています。町や県は、結論ありきではなく、住民の皆さんの願いに真剣に寄り添い、方向性をともに考える姿勢を強く求めたいと思います。

12月議会終わる

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今回の議会ではいろんなテーマについて取り上げました。オスプレイ飛来・日米共同軍事演習問題、立野ダム、地震関連では医療費免除制度、住まい再建支援、復旧工事や解体工事現場における下請け業者などへの賃金不払い問題、国の財政支援問題、職員増員の問題。立野ダム、瀬戸石ダム、白川漁協問題、空家対策、同和問題益城町区画整理事業問題、県職員の退職手当て引き下げ問題。
 それと、今回はずいぶんと子育て関係のテーマでも取り上げました。子どもの医療費助成問題、不登校、児童手当の差し押さえ問題、私学助成の拡充、家庭教育支援の問題。
 それから、委員会では国保関係、温暖化問題では火力発電の問題、諫早干拓潮受け堤防の開門調査。
 まだまだ勉強不足ですが一歩ずつでも住民要求の実現に貢献していけたらと思います。
 それにしても、ほんと議会は真剣勝負の場。毎回毎回必死の思いです。

国民との絆

 総選挙で日本共産党議席を減らしました。大変残念です。憲法や消費税、原発など、今後の政治動向にも不安が募ります。
 しかし一方で、矛盾したことではありますが、私は今回の選挙戦を通じ、確かな喜びを一方で感じています。それは、かつて経験したことのないといってもいいほどの、皆さんからの温かい反応をいただいたことであります。
 今回の選挙戦は序盤から日本共産党の苦戦が伝えられていました。ところが、そのことが報じられると、その一方で有識者、善意ある有権者の方々から、「共産党を後退させてはいけない」「今まで共産党に入れたことはないが、比例は共産党を支持する」などの声が公然と出始めてきたのです。
 もちろんまだそれは萌芽的なものであり、選挙結果を揺るがすほどの勢いとはなりませんでした。しかしその流れは、日本共産党が今の路線を誤らない限り、決して途絶えることなく、やがて奔流となって政治を揺るがすほどの力に広がっていくであろうことを確信させるものでした。
 選挙前の政党の離合集散劇を通じて、政治家というものは、多くのしがらみ(選挙資金、集票力など)に縛られているものだという事が、はからずも露呈したのではないでしょうか。そんな中から立憲民主党という、大義の旗を掲げた政党が登場し、多くの支持を集めたことは、私にとってもうれしいことでしたが、しかしながら、市民と野党の共同が今後とも健全に発展していくためには、企業献金政党助成金に頼らず、草の根から党を作ってきた日本共産党が、一定の位置を占めて存在することが、絶対に必要だと私は思っています。
 こうした認識は私だけでなく、この間の「市民と野党の共闘」という経験を通じて、実践的に、嗅覚的に、肌身で感じ取ってくださった市民の皆さんの中に共有され、「共産党議席を減らしてはいけない」との思いで声を上げ始めてくださったのではないでしょうか。そのことが私は大変うれしいのです。
 私は、日本共産党と国民との関係は、日本国憲法と国民との関係と似通ったところがあるのではないかと感じています。私たちはしばしば、「憲法を国民が守り、その憲法によって国民は守られてきた」との表現を使います。日本共産党と国民との関係も同様ではないでしょうか。
 すなわち、日本共産党が国民を守り、国民が日本共産党を守る。そんな信頼関係を築いてゆく第一歩が、まさに今回の衆議院選挙であったと私は思えるのです。
 もちろん、日本共産党が票と議席を減らしてしまったことについては、期待していただいたみなさんの思いにこたえられなかった反省とともに、十分に検証を深めていく必要があることは言うまでもありません。独自の自力をもっともっと大きくしなければなりません。しかし、国民の苦難軽減という立党の精神のもとに、日本共産党員の一人として奮闘することは、決して自己満足の世界ではなく、周囲の方々から「信頼」「支援」「協力・共同」という、大きなご褒美をプレゼントしていただけるという喜びに満ちた、なんとまことに充実した生きがいであろうかと改めて思います。