液状化対策の住民説明会
25日夜、熊本地震で大規模な液状化被害が発生した近見地域において、熊本市が住民説明会を開きましたので私も参加させていただきました。
会場は予想通り参加者で一杯。市からの説明にたいし、参加された方々からは厳しい意見が続出しました。声をつまらせながら、「もし再建した家がまた沈みこんでしまうようなことになれば、私ら夫婦のような年寄りはどうすればいいのか」との訴えに胸が痛みました。
確かに、再発予防事業を進める上で、様々簡単にいかない課題が多いことは事実でありましょう。熊本市がご苦労されていることは理解できます。けれども、事業を今後どのように進めていくのか、そのスケジュールを示されたところで、住民の皆さんの不安はちっとも解消されません。なぜなら、皆さんが一番知りたいことは、もといた場所に戻れるのか、家を再建して大丈夫なのか、自己負担はどうなるかなど、「これからどこに向かって足を踏み出したらよいのか」といった先の見通しが見えるようにしてほしい、ということだと思うからです。
住民の皆さんから吐露される痛切な訴えに対し、行政の側はこの意見にしっかりと向き合い、住民の苦しみを受け止め、そして街づくりや住まい再建への展望・希望を住民と共に見いだすお手伝いをしていくことが切実に求められています。お役所の職員の方々の本来の仕事は、そういうところにあるのではないでしょうか。
常に住民と向き合うことのできるような職員の配置が必要だと思います。
福岡、大分の豪雨災害
先週の南小国町調査に続き、今日は福岡の朝倉市、大分の日田市に伺いました。現地の大変な惨状に言葉を失いました。心から、被害にあわれた方々にお見舞い申し上げると同時に、私としてもこれからできる支援を精一杯行っていかねばと決意しました。
写真は、朝倉市山田地区を襲った大量の土砂・流木被害をもたらした原因になったと思われる、ため池の決壊箇所です。上流部のあちこちで土砂崩落が発生し、大量の流木がため池に押し寄せ、橋の橋脚に引っ掛かり、つまって堤防が決壊し、膨大な流木と土砂が下流の住宅地に押し寄せてしまったとのことでした。
こうした被害が発生しかねない場所は至るところに存在するように思います。想定外を想定し、被害を食い止めるためにいかにリスクを無くしていくかが、これからますます防災の取り組みとして大切になってきているのではないでしょうか。
必要な河川改修をただちに
写真は水害常襲地帯の熊本市石原町付近の午前11時頃の模様です。
写真からはわかりませんが、河道は右に大きくカーブしています。ところが左岸になぜか大きく突き出た岩があり、流れがぶつかるためか、外側の流れは上流に向かっており、渦を巻いた状況となっています。何でこんな状況が何年も放置されているのでしょうか?
白川の河川改修は全体として大きく改善されていますが、水害常襲地帯でありながらこの地帯は遅々として改善が進んでいないような印象であります。